それにしても語彙が欲しい

脚本家/フリーライター・森山智仁のブログです。ほぼ登山ブログになってしまいました。

アラサー魔法少女のパクっていいよポイント

アラ畜が終わって一週間、諸々の清算やDVDのデータ作成やアンケートの打ち込みなどの事後処理をしていました。

これが劇団であれば反省会をやって成果と課題を確認するところなのですが、我々は劇団ではないので、今回の成果を「パクっていいよポイント」としてシェアします。

 

 

高校生以下無料

「劇団バッコスの祭」時代のデータを廃棄してしまったので正確な比較はできませんが、明らかに以前より高校生のお客様が増えました。

やはり「学割」と「無料」の差は大きいようです。

もちろん一円の収益にもならないのですが、「演劇に興味を持つ若い人に認知してもらうこと」は、数百円~数千円の現金より遥かに価値が高いと考えられます。

 

一方、「お子様連れ歓迎の回」は、思ったほどお子様はいらっしゃいませんでしたが、試みとしてはアリだったと思っています。

  • 上演時間が短い(1時間30分以内)
  • シリアスなシーンが長く続かない
  • ダンスやアクションなど動きだけで楽しめる要素がある

といった諸条件が満たされている場合はぜひお試しください。

 

 

名シーン再現撮影大会

日替わりイベントの一つとして実施しました。

今のご時世、SNSの発信力は侮れません(なんて発言自体がもう古いですね)。

積ん読消くずし温泉」で立ち寄ったシルクロード美術館も撮影許可していました。

終演後の衣装を着たままでの面会・撮影をOKにすれば記念写真は撮れますが、作品が面白そうかどうかは伝わりません。

上演中の撮影を許可している公演も観たことがありますが、やはりシャッターの音や画面の光が気になりました。

ならば、ということで考えたのがこの「再現撮影会」です。

誰もリクエストしてくれなかったらどうしようと危惧していたのですが、まったくの杞憂で、次々とリクエストをしていただき、なかなか楽しい雰囲気の撮影会となりました。

ちなみに照明さん・音響さんにもご協力いただいたのですが、お客様は台本のページ数など知る由もないので、インカムで素早くページ数をお伝えしていました。

 

 

チラシに上演時間を記載する

バッコス時代に「自分のテンポで演出すれば1ページ1分になる書式」を作っていたので、それに基づき、90分と予想しました。

そして、チラシやWEBに記載しました。

 

事前に上演時間がわかるということはお客様にとって大きな安心材料だったはずです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

なお、実際の上演時間は1時間25分を切っていました。

そんなに役者を急かしたわけでもないんですがテンポ良かったですね(・∀・)

 

 

早めにハッシュタグを作る

稽古開始の半年前、昨年6月に「#アラ畜」というハッシュタグを作りました。

キャストたちにも使ってもらうことで、お客様への浸透が早かったものと思われます。

きちんとした比較データはありませんが、総動員数はバッコス時代の半分なのに、ご感想ツイートはバッコス時代より多かった気がします。

 

なお、マロンのアカウント(@magical_marron)はあまり活用できませんでした……

やりようによっては効果が出せたはずです。

 

 

当日制作を動員にカウントする

僕自身はバッコス時代の人脈の大半を失っているので、当日制作(受付や会場内のお手伝いさん)はキャストのツテを頼るしかありませんでした。

当日制作というのは基本的に無料観劇ができるものなので、知り合いを送り込むと自分の有料動員が減ることになってしまいます。

そこで、今回は「呼んでくれたら有料動員としてカウントする」という条件で連れてきてもらいました。

 

「好意に甘えない」ということが、チームの中で不公平感を作らないために大事だと思っています(もちろん好意に救われた部分もたくさんありましたが……)。

 

 

チヒロさんにイラストを依頼する

チラシのイラストはノベルジャムで知り合ったチヒロさん(@uwabamic)に描いていただきました。

こちらの要望をきちんと叶えた上で色々ご提案もしていただき、大変感謝しています。

今回はチラシを依頼する時点で脚本ができているという稀有な事例でした(チヒロさんにも脚本をお読みいただきました)が、脚本そのものができていなくても、明確なビジョンがあれば依頼するといいと思います。

 

お仕事の料金表はこちらです。

 

 

チラシの部数と折込先について

今回は「カンフェティの折込無料プランで2万枚」チラシを作り、代金は5万弱でした。

劇団ではないので、継続的な宣伝効果(名前見たことある効果)を考慮せず、やや控えめな部数としましたが、

  • イラストがかわいい
  • タイトルが面白そう
  • 上演時間が明記してある

ということを改めて考えると、もっと強気に3~4万部ぐらい作ってもよかったかもしれません。

 

折込先は、キャストが出演する秋~冬の舞台の他、「配布数1000以上の規模の大きな公演」を選びました。

「キャストの友達ではないお客さん」=「演劇そのものに興味がある人」にチラシを見てもらうには、小規模な公演にバラバラと入れるより、大規模な公演にドンと入れたほうがいいです。

この際、公演内容の親和性はほとんど関係ないと考えています。

 

f:id:moriyamatomohito:20180922190326j:plain