パチンコ業界に激震(笑)風適法の改正をあえて擁護してみる
先月1日、風適法の施行規則が改正されて、パチンコ・パチスロの出玉試験が劇的に厳しくなりました。
尚、一部のネット民(笑)はろくに調べもせず「2月1日の法改正でパチ業界はいよいよオワリ\(^o^)/」と騒いでいましたが、新しい規則に従って作られた機種が出てくるのはまだ先のことであり、旧規則下の機種が完全に撤去されるのはもっと先のことです。
全国に数十万台あるパチンコ・パチスロのスペックを一斉に変更させる法案など通るわけがありません。
何のための改正だったのか
警察さんは以下のように言っています。
パチンコの依存者から電話相談を受け付けている団体の調査によりますと、相談してくる人のおよそ70%は1か月当たりのいわゆる「負け」が5万円以上になるということで、警察庁は、出玉の総数を5万円分以下にすることで、負けを取り戻そうという思いを抑制したいとしています。
改正された規則は1日施行され、警察庁は「今回の規制強化は借金を抱えながらパチンコを続けているような人たちに対し、一定の効果があると考えている。業界によるギャンブル依存症対策とあわせて実効性のあるものになるよう指導していきたい」としています。
これに対して、
- 出玉性能を落としたところで依存症のユーザーは通い続ける
- 出玉より投資金額を規制すべき
という至極もっともな批判が方々から出ていますが、警察さんは完全スルーです。
カジノを作るためにパチ屋を潰したいのだという説もあるが
私見ですが、これは正しくないと思います。
何故なら順番がおかしいからです。
パチ屋の客がカジノに流れてほしいなら、「カジノができてから」パチ屋を締め上げればいいはずです。
それに、カジノとパチ屋では求められる立地も違います。
パチ屋は基本的に「駅前」が最強ですが、カジノは「空港のそば」や「リゾート地」でないと意味がなく、パチ屋の跡地にカジノを建てるという流れは想像しにくいです。
カジノを作るために必要なギャンブル依存症対策の生け贄としてパチ業界を利用しているということなのだと思います。
尚、パチンコはギャンブルなのかという野党からの質問に対し、政府さんは「ギャンブルではないがギャンブル依存症対策と同じ対策が必要」という魔法のような回答をしています。
参考:希望の党の大西議員がパチンコは賭博かと国会で追及: PlayGraph:パチンコ業界誌 PLAY GRAPH WEB
法律による依存症対策はこれしかなかったのではないか
依存症対策になっていないぞと叩かれまくっている今回の法改正、実はこうするより他になかったのではないかと思っています。
何故なら、依存症のユーザーが全員いなくなると困るからです。
大きな市場をいきなり潰したら経済が混乱しますし政権が維持できません。
パチンコ・パチスロをやる人口は年々減り、数少ないヘビーユーザーが業界を支えている状況です。
ヘビーユーザーとはギャンブル依存症か依存症予備軍の人のことです。
彼らがみんな「治って」しまったら、大手チェーンでも経営が成り立たないはずです。
- 今いる依存症の患者はキープしつつ、
- 対策してますアピールをするには、
今後出る新台の出玉性能を落とすのが最適解と考えられます。
つまり
現役の依存症患者さんは政府の対策に期待してはいけません。
自力で克服するしかないのです。
自力というのは、家族や友人、専門の相談窓口に支援を求めることも含まれます。
「病気なんだから恥ずかしくないもん」と、開き直ってください。
風適法の改正を記念して
昔書いた『リールの回転』というパチスロ小説(!)を本日から1日1話ずつ、カクヨムに投稿していきます。
本当は先月やるつもりだったのですが、NovelJamを優先して後回しにしていました。
全7話、四百字詰原稿用紙で合計100枚弱の短編です。
星空文庫ではすでに全文公開しておりますので気になる方はこちらからどうぞ。