川苔山に登ってきました
棒ノ折山で地図読みの訓練を始めた際、印象に残っていた赤杭尾根(あかぐなおね)を歩いてみたいということで、その突端にある川苔山(かわのりやま)に登ってきました。
当初は「奥多摩三大急登」の一つとされる大休場尾根を登るルートで考えていたのですが、別ルートで見られる「百尋ノ滝」も気になります。
結構迷いました。
今や山を「観光」や「趣味」ではなく「スポーツ」というか「武道みたいなもの」として考え始めているので、名所見てる場合じゃねーだろと叱咤する自分もいます。
一方で、ちょっと山に対して深刻に考え過ぎていやしないかと案ずる自分もいて、結局今回は少し緩め、百尋ノ滝経由で行くことにしました。
あと、日取りも土曜 or 日曜の二択でちょっと迷いました。
予報はいずれも晴れで、土曜は真冬日、日曜のほうが少し暖かくなります。
気楽にやるなら日曜でもいいか……とも思ったのですが、
- 寒いほうが人が少ないはず
- 土曜のほうが湿度低いから見晴らし良さそう
- 楽なルートを取るなら寒いぐらい何だ
ということで、土曜を選択しました。
定数は31しかありません。
登山をダイエットに使うのは本来NG(ハンガーノックで動けなくなったら危ないから)ですが、最近少しだけ体が重くなってきた感じがするので、前日のカーボローディングと昼食での餅投入を省きます。
奥多摩駅から東日原行きのバスに乗り、川乗橋で降ります。
8:50、行動開始。
左側落石注意の林道を歩いていきます。
一緒にバスを降りた登山客は結構いましたが、少し歩いているうちにすぐバラバラになりました。
他の人など気にせず自分のペースで歩けばいいわけですが、実際に人がいるのを完全に無視するのは案外難しいものです。
今の自分の脚だと「トップグループの後ろのほう」を行くのが気楽だとわかってきました。
ちっこい橋をジグザグに渡りながら沢沿いを登っていきます。
通行注意なところもあります。
10:05、百尋ノ滝に到着。
高さがあってなかなかの迫力!
もっと寒い時なら「氷瀑」になることもあるそうで、次の冬にでも見てみたいなと思いつつ、軽く行動食を腹に入れます。
崖沿いの道には鎖が張ってありました。
親切(・∀・)
標高が1000mを超えたあたりから雪が見え始め……
道のほとんどが凍結しているところに差し掛かり、軽アイゼンを履きました。
先行者がチェーンを巻いているのを見てそれに倣ったわけですが、後ろから来た人は何もなしで僕を追い抜いていったので、装備が必須というほどではなかったようです。
とは言え、「アイゼンで凍った道を歩く」という体験ができたのは大きな収穫です。
棒ノ折山でも一度履きましたが、あの時はごく短い区間だった上、新雪だったので効果をさほど感じられず、着脱の経験ができただけ(それはそれで重要)でした。
「おお、噛む噛む」というのを今回やっと体験できました。
11:30、川苔山登頂。
来月行くつもりの雲取山方面が遠くまで見渡せます。
昼食はいつもの日清「メシ」シリーズ。
ちょっとのんびりしたいところですが、見晴らしの良い山頂ゆえ風がかなり冷たく、耳や指が一気に冷えてきたので、食べ終わったらすぐ出発です。
帰り道の赤杭尾根、ずっと先まで見える快適な尾根歩きなのは序盤だけでしたが、序盤だけでも来る価値はありました。
途中に大した登り返しはなく、ひたすら下りていくだけです。
めでたしめでたし。
と、なるはずだったのですが……
恐ろしいことに道を間違えてしまいました。
恥ずかしい話ですが反省と注意喚起のために書いておきます。
写真の左奥方面、すっごい道っぽく見えますが、なんと道じゃありません。
真名井ノ頭の少し先から東北東、登山道ではない尾根に入ってしまったのです。
行く先に目印らしきテープ(何のためのテープだったんだろう……)も巻いてあるもんだから、つい信じてしまいました。
- あらかじめ「ここ注意だな」と思っていたのに間違えた
のですが、
- あらかじめ「ここ注意だな」と思っていたので途中で気付いて引き返せた
とも言えます。
地図読みの訓練を始める前だったら普通に遭難していたかもしれません。
コース定数が大したことないので正直油断していました。
風が冷たくて地図の見方が雑になっていたのもあります。
ルート修正後は気を取り直して、左右のピーク等を確認しながらややゆっくりめに歩いていきます。
途中唯一の名付きピーク「赤久奈山」。
木々の向こうに見えているのは、棒ノ折山から川井駅へ下りる際に歩いていた尾根(高水三山の西側)のはずです。
14:30、無事下山。
帰路の道迷い(かけ)でアドレナリンが出てしまったので、普段より疲れています。
どんな山でも甘く見てはいけないと反省しました。
電車まで時間があるので、古里駅近くの「だしまき玉子専門店 卵道」でテイクアウトを注文。
でかい! おいしそう!
だしまきへの礼儀として、帰宅後、「単独行の日は休肝日」という縛りを破りました。
すっごいふわっふわで甘みが強く、まるでお菓子みたいでした(・∀・)