僕は業務上、パチンコ・パチスロ関連のサイトを日々巡回しているのですが、「パチンコ屋の裏話 現役店長楽太郎のお部屋」は、
業界にとって不都合な話を丁寧な文章で書かれていて、とても好きなブログです。
その楽太郎さんが先日、こんなツイートをしていました。
個々の返信は時間が出来たらまとめて対応させて頂きます。昨日は同業の役職の方からのご連絡に対応していて、往復遣り取りで丸一日費やしてしまいました。
— 楽太郎 (@geneki_tentyou) 2018年4月15日
私のブログは、組合組織や警察庁からの指導に関わるような書面が、「誰でもいつでも」閲覧できて、「コピペ可能な状態にわざとしてあり情報流出」するので、「業界にとって有害で、誤解を招く危険性がある」とのご指摘でした。
— 楽太郎 (@geneki_tentyou) 2018年4月15日
「業界情報をまともに判断するようなユーザーは限られて」いて、「便所の書き込みのような掲示板、まとめサイトで悪意を持ってねじ曲げられたり」していて、「面白おかしく業界を取り上げているだけ」。私のブログはそれに「エサを与えているだけ、業界を貶める有害なブログ」との事でした。
— 楽太郎 (@geneki_tentyou) 2018年4月15日
往復遣り取りで、私の考え方を説明させて頂きましたが、最後までご理解頂けませんでした。最終的には、先方としては、今後も業界資料を用いての記事を公開したり、釘調整や換金など、警察庁を刺激しかねない内容の記事を公開した場合には、全日遊連に対して機密文書を流出させた件で身元を特定して、
— 楽太郎 (@geneki_tentyou) 2018年4月15日
ブログ運営を止めさせるように対応する用意があると仰っています。
— 楽太郎 (@geneki_tentyou) 2018年4月15日
先方からのさしあたってのご要望としては、組合と警察庁発出資料(画像)の全削除、釘調整と換金に関する記事の全削除、全日遊連の組合員専用ページにストックされていないより重要度が高い資料を画像紹介したりその内容について書いた記事の全削除、です。
— 楽太郎 (@geneki_tentyou) 2018年4月15日
私から先方にお送りした最後のメールにまだお返事頂いておりませんし、お返事が頂けるのかどうかも分かりませんが、私としては「都合が悪い事を隠しておかなければ成り立たない業界なら、今すぐにでも無くなった方が良い」と思っており、
— 楽太郎 (@geneki_tentyou) 2018年4月15日
「ブログの在り方が許容できる程度か否か、これらの事は業界人も含めた読み手が決めるもので、本当に有害ならまた別の然るべきところからもお叱りを頂戴」して、それが「決定的なご批判になれば、運営が不可能になって自然に消えていく」。どうなるか「先行きを静観願いたい」とお伝えしてあります。
— 楽太郎 (@geneki_tentyou) 2018年4月15日
結局、メールのやりとりは途絶えたようです。
3日間ブログ更新とこちらでの発信を控えておりましたが、それは私から先方にお送りしたメールにご返信頂いておらず、遣り取りが出来なくなってしまったので、やむなく「水曜日までご返信をお待ちしますがご連絡が無い場合は運営スタンスにご理解頂いたか当面静観して頂けると勝手ながら判断して、
— 楽太郎 (@geneki_tentyou) 2018年4月18日
これまで通りにブログ更新を再開させて頂く予定」という主旨の事をお伝えしていたからです。また、個別にDM等でご連絡頂いた皆さん等には、この状況について既に説明致しております。
— 楽太郎 (@geneki_tentyou) 2018年4月18日
今後も、力不足ではありますが、読者の皆さんが業界の状況や先行きを判断するための材料を提供する、もうちょっとマシな業界になったらいいなという願いを込めて業界事情を私見を交えつつお伝えしたいと思いますm(_ _)m
— 楽太郎 (@geneki_tentyou) 2018年4月18日
関係者向けの文書を公にすることに対しては下記のような意見もありましたが、
匿名で職務上知り得たことをネットに無断で公開し続けるっていうのは、正義感に駆られての行動というよりストレス発散とアドセンス収入の小遣い稼ぎと思われても仕方無いよね。
僕は陰ながら楽太郎さんを応援します。
「声を上げる者」は常に必要です。
釘調整は、ありまぁす
楽太郎さんの記事の中でも特に興味深く読んだのが、2017年末のこちらの記事です。
①業界として正しいのか?
不正です。
より突っ込んだ言い方をすれば、ぱちんこ業界ぐるみで行われている不正であり、業界のこれまでの歴史自体が不正であり、今現在もそれを引き摺っていると言えます。
②釘を調整する事に対して、どう思っているのか?
違法行為であり、取り締まり行政による指導、処分対象となる行為です。
ただし、ホール企業はそれを前提として会社経営しているので、営業現場にはそれを実行する事を求めています。
また、メーカー側も、実質的にはそれが実行される事を前提として金属釘での遊技盤面を用意したり、それが有効なゲージ構成(釘並び)で販売しています。
出典 いまだに釘調整し続けるぱちんこ業界は異常だと思うが、楽太郎はどう思うか?-回答 | パチンコ屋の裏話 現役店長楽太郎のお部屋
何の恥ずかしいところもなく利益を上げている業界など存在しないのかもしれません。
けれど、パチンコは明らかにやり過ぎだと思います。
おじいさんおばあさんたちが生涯をかけて貯めたお金の行き先がこんな運ゲーではあまりに不憫です。
10時間で1万円飲まれる調整(それでもかなり良心的)になっていたとして、月に100時間打てば年間で100万円以上使うことになります。
ヘビーユーザーなら余裕で破産できます。
今のパチンコは「10時間で3万以上使わせる調整」も当たり前になっています。
そもそも釘を叩いて利益を調整することは違法なわけですが、警察さんは長年黙認を続けています。
三店方式は合法
今年も熱心な議員さんが「パチンコはギャンブルではないのか」と国会で質問していました。
希望の党の大西議員がパチンコは賭博かと国会で追及: PlayGraph:パチンコ業界誌 PLAY GRAPH WEB
しかし、三店方式に関しては政府が「違法ではない」という見解を繰り返し示しているので、ここはいくら突いても無駄です。
それより釘調整の実態を探られたほうが業界としては遥かに痛いはずです。
2015年に釘問題はわりと大きく報じられましたが、
射幸性の高い機種(いわゆるMAX機)を撤去するという、釘問題の本質とはあまり関係のない対応によって、ほぼ事なきを得て今に至ります。
潰れられても困る
僕個人は、
- 欺瞞だらけのひどい世界だ
と思いつつ、
- 完全に潰れられたら仕事が減るから困る
という、ひどく矛盾した立場に立っています。
この業界に限らず、僕と同じような立場の人は少なくないのではないかなと思っています。