セクハラ批判のツイートをセクハラおやじが読んで反省する可能性は低い
デモ運動は人数が多いほど「圧力」が上がります。
何千何万RTされているツイートは、かなり大きな「共感」を得ていると言えます。
しかし、ツイートはデモ運動と違って、RT数(人数)が圧力に直結しません。
一応、比例はするでしょうが、倍率はさほど高くないだろうと考えられます。
大量拡散されるツイートには二種類ある
- 何も訴えていないもの
- 何かを訴えているもの
です。
前者は、「ニュース」とか「お役立ち情報」とか「面白画像」とか「あるある系の漫画」等です。
例えばこういうのです。
渋谷すばるのことで落ち込んでたけど、これ見てめっちゃ和んだ pic.twitter.com/kEBritbSFE
— なぎにぎり (@JUMP_naginigiri) 2018年4月15日
後者は、特定の層に対し、考え方の変更や反省を求めるものです。
「アベ政治を許さない」とか「朝日は売国奴」といったいわゆる政治的なレベルから、「クレーマー」や「モンペ」や「セクハラおやじ」や「クソリプおじさん」の存在を報告・揶揄するタイプのものまで多々あります。
「実は彼ら自身が自分のことを人間扱いしていないのではないだろうか」。セクハラを理解できない人の価値観について核心をついてる。セクハラせずとも「それコンプライアンス的にアウトー」とか「もう何言うてもセクハラなってまうやんー」とか笑ろてるのが、この「?」になってるオッサンの姿でもある pic.twitter.com/whTlBKEwvd
— wkd21 (@wkd21) 2018年4月17日
デモ運動とツイートの違い
デモ運動は、相手に直接訴えるものです。
参加している人数が多いほど大きな圧力が生まれます。
ツイートは不特定多数、厳密には「自分のフォロワー」に対して、ふんわりと投げかけるものです。
よって、トータルでは何千何万RTされていても、肝心の「相手」にはかすりもしていないということがあり得ます。
効いてない効いてない
ツイッターには「ミュート」という機能があります。
特定のユーザーのツイートや、特定の文字列を含むツイートが自分のタイムラインに表示されないよう設定できます。
不愉快な声や敵対意見はあらかじめシャットアウトできるのです。
また、特定ユーザーのRTが表示されないよう設定することも可能です。
自分がRT過多と自覚してプロフに「RT非表示推奨」と書いている人も珍しくありません。
さらに、そもそも人間には目に入ってきたものを無視する能力も備わっています。
じゃあツイッターでセクハラ批判をしても無意味かというと
決してそんなことはなく、ツイッターが世の中の「流れ」にじわじわと影響を及ぼしていることは間違いないと思います。
また、本当に訴えたい相手には何も伝わっていなくても、共感する人がいることを確認できるというだけで、一定の役割は果たしているとも言えます。
ただ、一見何万人もが「署名して訴えている」ように見えて、実はただの「言いっ放し」というところが、何とも不思議な光景だなあと思ったのでした。