三頭山に登ってきました
前回に続いて、奥多摩に行ってきました。
目的地は三頭山です。
コースそのものは大したことなく、家族連れでもやれるやつ。
今回のテーマは「テント一式を背負っての山行」です。
テント泊自体は乾徳山でもやりましたが、荷物を担いで歩いたのはバス停〜国師ヶ原のごく短い区間でした。
最初から最後までテントを担いだまま歩くやつは(山では)未体験ゾーンです。
金曜日、午前中の労働の後、電車で奥多摩駅へ。
さらにバスで三頭橋まで行き、奥多摩湖沿いに「山のふるさと村」までの1時間弱を歩きます。
奥多摩湖名物「浮橋」が使えればもっと近いバス停があり、浮橋自体もアトラクション的で楽しそうだったのですが、残念ながら通行止めでした。
キャンプ場の受付で「三頭山へ登ります」という話をすると、まっすぐ南へ行く道は閉鎖中で、少し東へ迂回しなければならないとのこと。
しかし、予約の段階では「9:00以降しかチェックアウトできない」という話だったのが、「歩いて出るなら朝何時でもそのまま去ってよし」という話になったので、少しコースが長くなっても問題ありません。
テントサイトも登山道に一番近いところに変更してくれました。
柔軟な対応に感謝です。
よし⛺️ pic.twitter.com/DW4Xlv6Mj0
— 森山智仁 (@bacoyama) October 30, 2020
テントを設営し、少しのんびりしていると、すぐに暗くなって一気に冷え込んできました。
フリース+ゴアテックス上下という、現在可能な最暖装備になってみましたが、それでも寒さを感じます。
「10月末の奥多摩でこれなら、いつかやるであろう冬山では一体どうなってしまうんだ……」
と、ちょっと恐ろしくなってきました。
実は今回、テント設営後から夜明けまでは暇に違いないと見越して、
「じゃあ原稿やりゃあいい」
と、物書きの定番アイテム・ポメラを新規購入して持ってきていたのですが、
予想外の寒さに、ちょっと文字を打つ気分になれませんでした。
ウイスキーをお湯で割りつつ、植村直己の名著『青春を山に賭けて』を読み耽ります。
安全なキャンプ場で現代の最新装備を身に包みながら、半世紀前のなぜ凍死しないのか不思議な冒険記を読んでいると、自分がちょっと情けなくなってきます。
まぁしかし、物事は慣れです。
初日はバス停からキャンプ場までのほんの短い道でも、
「明日これ背負って山行くんか……」
と若干不安になっていましたが、下山の頃にはまだまだ行ける感じになっていました。
荷重に順応したということです。
荷物の重さにも夏の暑さにも高度(気圧の低さ)にも人間は順応できるわけですから、寒さにもそのうち順応できるでしょう。
21:30頃に就寝。
そして翌朝。
早く目が覚めてしまったら夜明け頃に行動開始するつもりでしたが、普通に朝6:00まで寝ていました。
(2:00頃にいったん目が覚めましたがさすがにもう一度寝ました)
寒かったといっても寝床は快適でした。
キャンプ場の設備としてこういうウッドデッキがあり、
新兵器のエアーマットを持ってきたので、
地面からの冷気はほぼ完全に遮断され、寝袋の中はぬくぬくでした。
ちなみにこのエアーマットは枕側の吸気口を開いて何度も押すことですぐ膨らみ、足側の排気口を開くと即ペシャンコになるスグレモノです。
ウッドデッキがあって、ゴミを捨てられ、きれいな水を汲めて1泊200円。
使いませんでしたが売店とシャワーも存在。
山のふるさと村、気に入りました。(ダイマ)
テントサイトの近くから風張峠に向かう道が伸びていて、そのまま三頭山へと登っていくことができます。
実に良い天気。
今年の10月は悪天候の日が多かったので喜びもひとしおです。
風張峠を越えた先で、何か奇声がするぞと警戒しながら進んでいくと……
猿だ! こんにちは! 人です! pic.twitter.com/TsSrKKsAld
— 森山智仁 (@bacoyama) October 31, 2020
猿でした。
かわいい( ´ ᵕ ` )
一応、攻撃される可能性がなくはないので、話しかけながら通過しました。
鞘口峠まで来ると途端に登山者が増えてきました。
「都民の森」のエリアに入ったからでしょう。
分岐ではあえてキツいほうへ行く人が多数派でしたが、こちとらテント背負ってるんで、大人しく推奨ルートを取ります。
あとはもうひたすら登るだけ。
途中の展望台からはうっすらスカイツリーまで見えました。(写ってないけど)
11:00前、三頭山登頂。
昼飯は「力チキンラーメン」を作ります。
クッカーにシエラカップ2杯の水と切り餅を投入してストーブを点火。
湯が沸き、餅が浮いてきたらラーメンを入れます。
1分煮込めば完全。
今回はにんにくを持ってきていたので、途中で味変させてみたところ、想像以上の激ウマになりました。
そりゃうまいだろうと思ったけどこんなにうまいとは……
エネルギー補給を終え、山頂エリアから北へ向かうと、途端に人が減りました。
登山客のほとんどが都民の森の来場者ということでしょう。
三頭山から奥多摩湖に向かう道は途中のヌカザス山から東のヌカザス尾根と西のムロクボ尾根に分かれています。
浮橋が通れないので西を選択。
ゴールの三頭橋が見えたと思ったら、ダミー(?)の目印に騙されて、ちょっとズレた場所に下りてきてしまいました。(反省)
怖っ!?
何かと思って調べたら、ロープウェーの廃駅「みとうさんぐち駅」でした。
マニアの間では有名な場所のようです。
14:00前に三頭橋着。
小一時間バスを待って、夕方無事帰宅しました。
最終的な使用時間は標準の0.9倍。
テントを担いでこのタイムならまずまずと言っていいでしょう。
ただ、問題は「これを何日も連続でやれるか」です。
今回が実質1日として、2日とか3日、あるいはそれ以上連続でやれるなら、今よりさらに山深いところに入っていけます。
来年はテントで2泊ぐらいしないと行けないようなところにも行ってみたいと思っています。